解剖学
本日読了。
- 作者: 養老孟司
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2005/12/01
- メディア: 文庫
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なんか全体を通してノリ突っ込みみたいな文章で。
「名前をつけるということはどういうことか。ものを「切ること」である。エッ、名前と「切ること」は関係ないじゃないか」
みたいな自分で質問して答えて突っ込みを入れるみたいな。
「(解剖する時に)死んだ人と「目が合う」わけだが、あいさつするわけにもいかず、バツが悪いどころの話ではない。」
そりゃあそうだ。
難しい題材をわかりやすく説明してくれて、しかも文調も軽くて読み良かったです。
解剖するということはモノをばらばらにすること。モノをばらばらにするということの始まりは言葉を使うことにある、という話が興味深く面白かった。
レオナルド・ダヴィンチの絵の上手さが解剖学を飛躍させた、とか解剖学の歴史とかも。確かにダヴィンチ以前はヘタクソだわー・・。
プスン、と笑わせて興味深いことも教えてくれる一冊でした。
でも一番、「なるほどー!」と思わせてもらったのは、
「生きている間にしか、死は存在しない」「死は観念として、死者は想いとして、生きていることの中にある」
という解説だった。