過去に生きる

進化しすぎた脳―中高生と語る「大脳生理学」の最前線 (ブルーバックス)

脳のメカニズムについて「中高生レベルの知識層」に向けて書かれた本。
私たちは常に「世界」より過去に生きている、という話が新鮮な驚きでした。
「目ができたから「世界」ができたのではないか」という考え方には激しく同意。
人間はなぜ曖昧な記憶しか持てないか、とか感情はどうやって生まれるかとか・・興味深い話題がてんこもり。
講義がそのまま本になってるので、その場にいて講義を聴いてるようで読みやすいです。

しかし中高生レベルって・・。私の頭のレベルは中高生以下なんですけど！
中高生の頃のが私は頭が良かったよ・・。
しかもこの講義「慶応義塾ニューヨーク学院」で行われたらしいですよ。この高校では授業は全部英語でやってるらしいですよ。
そんな高校生、高校生レベルじゃない・・・（泣

しかしこーゆーことって知識としては理解できるけど、感覚的に受け入れられないなあ。
だって無意識に起こった神経活動が行動や意識になるとか・・脳の一部が破壊される性格が変わってしまうとか・・
じゃあ今ここにある私ってなんなんだろう・・みたいな。
話の内容は理解できるのだけど、わからない。

いやでも面白かったし、充分勉強になりました。
脳にはまだ不思議が一杯詰まってますね。
私たちは高性能で不可解なモノを頭に搭載してるんだと思うとちょっとなんか笑えます。