タイヤキ


昨日深大寺に行く前に小腹がすいたと姉が言うので一口茶屋にタイヤキを買いに行ったら、先客のおばあさんがいました。
腰の曲がったおばあさんで小さな声で「たいやきを一つください」と注文。おばあさんの声は小さすぎて聞こえなかったようで、店員さんはたいやきを焼き続けてた。
おばあさんはまた小さな声で「小倉あんのたいやきを」と言った。

店員さんはおばあさんの声には気付かなかったみたいだけど、私と姉の姿に気付いて「ちょっとお待ちください」って言った。
でもおばあさんはなかなか店員さんが応対してくれないからか、買うことを諦めて帰ってしまいました。
私はおばあさんに「今店員さんきますよ」と声を掛けようとしたところに、店員さんが「あれ、行っちゃった。なんだったのかしら」と呟いた。
なんとなく私はおばあさんに声を掛けるタイミングを失ってしまいました。


腰が曲がったおばあさんの姿が道を曲がっていった。


おばあさんがタイヤキを買うのを諦めた。たったそれだけのことだったんだけど、なんだか妙にいつまでも引っかかってます。ああ、またシミが出来た。
やっぱり、おばあさんに何か声を掛ければ良かったな。